そのマスターというのが、丁度”ロック黄金期”とも言うべきか
60年代後半〜70年代のロックが好きだという事が判明して、
そこからの人間関係や学生時代の話なんかもしつつ楽しい時間を過ごしたのです。
で、そこでひとつ話題になったのが…
「ブリティッシュロックは聴いたけど、アメリカのロックは
そこまで聴いていなかった」という話題と
「プレスリーやビートルズはちょっと前の世代だった」という話を聞いて…
あ〜、なるほど…ボクもそんな感じかもしれんな…なんて激しく同意してみたり。
ボクの学生時代でいえば、ベックやニルバナよりもレディへやオアシスが好きで
U2やピストルズなどはちょっと前…という感じなので、時代が時代だったら
同じような趣向になっていたかもしれないな…とか
自分の趣向のルーツミュージックを辿っていくと、世代を超えた話題も
花咲くなぁ…なんて思ったりしたのです。
で、ここで何を言いたいかというと…
イギリスとアメリカと同じ英語圏でも、音は微妙に毛色が違う。
というところでして…
どこがどう違うのか?というのは、割愛しますけれど。
ええ、メンドクサイから。そのとおりですがなにか。
さて、そんな中…
唯一アメリカっぽくもあり、イギリスらしさもあるロックバンドが存在します。
それが、ローリングストーンズ。
ストーンズってね、イギリスのバンドなんですよ。
あ、知ってますかそうですかそうですわな。
でもボクはストーンズを初めてちゃんと聴いたとき
てっきりアメリカのバンドだと思ってたんですよね、これが。
今でもライブでは必ずやる人気曲「ブラウンシュガー」で始まる
「スティッキーフィンガーズ」
多分、ちゃんと聴いたのはこのアルバムが最初だと思うのです。
さて…そんなスティッキーフィンガーズですが。
ストーンズと言えば、このアルバム!
みたいな感じで雑誌に紹介されていたのを見たzep少年(当時)は
いそいそと地元のCDショップでこのアルバムを買い、
さぞかし最高のロックだろうと思ってワクテカしながら再生ボタンを押し
そして!一曲目のブラウンシュガーを聴いて…
特に衝撃を受けたわけでもなく (´・ω・`)
目に浮かんだのが…のどかなアメリカ南部の景色。
歌詞にも”ゴールドコースト”たら”綿畑”たら”ニューオリンズ”たら
やたらと、南部の匂いを醸し出していて…思春期真っただ中のボクは…
なんじゃこりゃ。
と。
世の中(当時)はデュランデュランたらU2が流行ってた時代ですよ。
なんだこの泥臭い音は。
と。
まったくもって、これのどこがカッコいいのか
よくわからなかったんですよね。
プレスリー(は小さい頃からよく聴いていたので)の超豪華な演奏の
南部っぽい曲とか、ビートルズのロックとはまったく違うというか
ショボイ。
というか。
白玉系の音が蔓延していた時代の子供がコレを聴いて…
ロックのルーツミュージックである、ブルースをリスペクトした
白人ブルースロックの最高傑作である。
なんて、思うはずも無く。
ブラウンシュガーの後に続く「スウェイ」では、もたもたしたリズムだったり
「ワイルドホーシズ」ではミックの"ぅぅわぁ〜いだほ〜しぃ〜ず"という
タメが気になってみたり「ユー・ガッタ・ムーブ 」に至ってはもう…なにがなんだか。
全部聴いた後のグッタリ感と言ったらそりゃもう。
子供にはツラ過ぎるアルバムだったわけです。
ブルースって聴くのツライじゃないか。みたいな。
で、まぁ…こりゃCDラックの肥になるな…なんて思っていたのですが
テレビで、本当の黒人ブルースマン…ロバートクレイだかバディガイ
だか忘れましたけれど、なんかの番組だかで見たんですよ。
そしたら、めちゃくちゃシンプルなブルースを演奏するわけですよね。
12小節の。単純なスリーコードの。音はぺちぺちしてて。
で。
何曲か聴いているうちにスリーコードの響きに慣れてきて
これがブルースか〜…みたいな感じで見ていたのですけれど
逆に(バリバリのブルースマンなのに)ストーンズほど”くどく”ない。
ちゅーことに気がついたわけですよね。
本当のブルース=ストーンズよりもっとクドい
という図式が出来ていただけに意外だったわけです。
そこでもう一度このアルバムを聴いてみたら…
全然ブルースじゃない。
ブルースっぽいけれど、ギターの音は歪んでるし
ドラムはボコスカいってるし、
ボーカルは極端なくらいタメたり、叫んでみたり…
わざとクドくしているというのでしょうか
めちゃくちゃブルースから進化しているじゃないか!
ちゅーことに気がつきまして。
本来のブルースを聴いて、このアルバムがいかに
「ロックな」アルバムかという事がわかったんですよね。
そこでさらに、ホームセンターだかで売っているような
1枚500円くらいで売っていた
を聴いてみたら、その昔は「テル・ミー」たら「夜をぶっとばせ」たら
イギリスのブリティッシュビート的な曲もやっていたという事を知り…
「ショボイ」のではなくて「洗練された」アルバムだという事もわかったわけです。
そんなこんなで聴いているうちに…
実はもの凄く派手でカッコいいアルバムだなぁ…
なんて思うようになっちゃったという。
思春期の心変わりの早さったらそんなもんですな。
さて、今となってはボクもいい大人になりまして
その頃を振返ってみるといいタイミングでこの作品に
出逢えたな〜なんて思っちゃったりするわけです。
ストーンズの作品はほぼ聴いたのですけれど、最初に出逢った事で
ボクの「ルーツへの回帰の旅」の道を開いてくれたこの作品は
やっぱりストーンズの中でいちばん聴いたアルバムかもしれません。
今だと、アメリカのバンドでさえこういった作品(泥臭い作品)を
作れば「ストーンズっぽい」と揶揄されてしまうくらい
ブルースを基調としたロックンロールをスタンダードにのしあげた
完成された一枚。
この作品を買った直後は、その音楽雑誌のライターを恨んだものですが
ああ、やっぱストーンズ聴くならこれだわな。
なんて、大人になった今ならわかるような気がします。
ただ、私的にストーンズで一番好きな作品は?と言われると…
いかにもイギリスのロックバンドらしい「ベガーズバンケット」なんですけどね(笑)
おまけのブラウンシュガー。ティナ…ウケるwww
